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「整膚師」 論文
整膚師 白岩 広之
私は、アトピー性皮膚炎で、北村皮膚科に通っていたのですが、その時に担当の医師の北村和子先生に整膚を勉強してみないかと言われたのが整膚との出会いです。
この時、私はアロマセラピーの資格を持っていて、皮膚に触れる機会が多かったので勉強してみたいなと思ったのがきっかけでした。
整膚は、皮膚を押すのではなく、引っ張ることによって血液や体液の流れを良くし、症状の改善や、予防、それによる健康を目指すものである。
まだ日は浅いのですが、整膚の勉強を始めてみて、驚くことが多いです。押すのではなく、引っ張るというのをアロマセラピーと組み合わせられないかと、
整膚による拡張法、皮膚を拡げるように伸ばすやり方をアロマオイルを塗った状態でできないかなど色々試したりもしています。
あと、整膚にはアトピー性皮膚炎に対しての施術法もあり、それを実際に自分に試していたりもしています。すごい痒いときは、そのまま掻いてしまうのですが、
無意識に掻いてしまった時は、気づいた時から皮膚を引っ張るようになったり、だんだん痒くなってきたなという時には皮膚を引っ張ってかゆみが治った時もありました。
その他に症状が皮膚に現れている所には、その周辺を引っ張って症状が改善するか試していたりもします。
このように私は、整膚と出会って日々の生活の中に皮膚を引っ張ることを取り入れて生活するようになりました。
柔整師・整膚師 籐 優
私が整膚と出会い変わったことは、今までの固定概念です。学生時代の手技はもちろんほとんどの接骨院では指圧やマッサージを行っており、
その手技が当たり前で自分もこの先この手技でやっていくのだとばかり考えていました。
しかし、現在勤務中の中島接骨院で整膚と出会い、今まで押すのが当たり前だと思っていたのが、引くという逆の発想の手技で衝撃を受けました。
そして、何より驚いたのが心地がよいという所でした。今まで引っ張られるということは私の考えの中では痛い、
できればやめて欲しいという負の感情でした。しかし、整膚は全くそんな感情を抱かずに心地良いからともっとやって欲しいと思ったのです。
そして、私が国家試験を習得して実際に患者さんに整膚を施術するようになってから全ての患者さんから「楽になった。」「ありがとう。」という言葉を頂いて嬉しくなりました。
学生の頃、授業の一環でマッサージを行った事があったのですが、その時、指圧で思い切り押しても「気持ち良くない、
もっと強く押して下さい。」と言われて指を傷めた事がありました。その逆で「気持ちいいからグイグイ押してくれ」と言われて強く押して、
次の日揉み返しがきた。なんて話もあります。その点、整膚は皮膚を引っ張っているだけなので、揉み返しもきません。
そして何より患者さんが受けていて気持ち良いのはもちろんのこと術者自身の負担が少なく疲れないということが何より驚きました。
今まで、術者患者共に心地良く健康になれる施術方法があるなんて考えもしなかったです。熱海の講演会でお聞きした「素直は財産」
と言う言葉はまさにその通りだと思いました。今までの固定概念にとらわれて何でも否定するのではなく、
まず受け入れてやってみて自分の目で見極めることが大事だと思いました。治療家として成長していく過程でこれだけ早い段階で整膚に出会えてこれほど嬉しいことはないなと実感しつつ、
これからもつきつめて整膚を学んでいきたいと思います。
鍼灸師・マッサージ師 日本整膚医学博士 大橋 有紀子
整膚は、一般的に行われる指圧、マッサージなど、多くの治療科が行う手技の概念を根本的に覆す究極の治療法である。私達は真の血流改善とは何かを再度考え直す必要があるのではないだろうか。
一般的に知られている手技に指圧がある。指圧は筋肉への圧迫がメインとなる。実際に組織が緩み、可動域が上がった経験がある人もいるのも事実だが、
実際はどうであろうか?数日間は楽にはなるが、日常生活や癖によりすぐに硬くなる人が多い。これは指圧により、筋繊維を損傷させ、刺激により繊維が切れる事により一時的に緩みが生じる。
そして壊れた細胞を修復させる為に、筋小胞体からカルシウムイオンが大量に放出される。これらを放置すると、カルシウムイオンが固まり、さらに長期化すると石灰化まで起こる。
鍼治療も同様である。一時的な血流増加はフレアー現象でも証明はされている。しかし、問題は、そこに筋繊維の損傷があるという事である。
私は、現在、プロのアスリートを担当している。現在、6年目になるが週2回指圧やマッサージを行って来た。施術前後で毎回変化はあるものの、ハードなトレーニングで、
次回の施術時には、体が元に戻る事が多かった。しかし、2019年1月末に東洋鍼灸専門学校にて整膚と出会い、自身の顔に毎日整膚を続け皮膚が柔らかく出来た事に自身が付き、
彼に整膚を取り入れた所みるみると身体に変化が見られた。筋膜の癒着が徐々に取れ、関節可動域が一気に広がった。本人も今までのマッサージとの違いを明らかに実感しており、
身体の動きが変化し、理想の動きが出来るようになり、深部の感覚の違いも実感されている。それだけでなく、脳がクリアになり、精神的な作用があるとの事。
皮膚を引っ張ると、血流、体液の流れが改善され、一時的でなく、根本的に身体の持つ本来の力を引き出せる事が出来ると実感した。
整膚は指圧やマッサージと異なり、筋繊維を傷つける事なく、血流増加が可能である。私は整膚との出会いに感謝している。そして、より研鑽し、効果を出せるように努力をし、より多くの人に一般的に周知してもらえるようにしていきたい。
日本整膚医学博士 向谷 晶吉
整膚の資格をとり、早5年が経過しました。その間の実践を通して個人的に得た実感を、いくつかの項目にまとめてみました。
〈一つ目の事例〉
今年で91歳になる私の母は、350q離れた実家で一人暮らしをしています。頭はしっかりしていますが、股関節が変形し、膝が湾曲し、
歩くと膝の痛みを伴う為、室内では壁の伝い歩き、外では家の周りしか歩けない状態です。私は母の身の回りの世話をしに月1回のペースで実家へ行く折に、
整膚を施術しています。膝の痛みについては、膝を含めた下肢の整膚をすることで翌日は痛みも和らぎ歩けるようになるのですが、
少し良くなると、買い出しに連れ出した際にカートを張り切って一人で押して歩きたがるため、その後はまた足が痛くなるという繰り返しが続いていました。
ある時、下肢の整膚が終わってしばらくした後に、頭を突き出したような猫背の姿勢で過ごす母の肩から背中を整膚すると、気相の弱でも痛がるということがありました。
最初の痛みを少し我慢してもらいながらしばらく施術すると、肩から背中の痛みが和らいでいきました。その日は背中全体と胸の気相整膚をして就寝させました。
翌朝、母は非常に爽快に目覚めてすっと起き上がり、2回から階段をほぼ痛みなく降りる事ができたと驚きながら非常に喜んでいました。
姿勢も以前に比べるとまっすぐになっていました。歩行の際に足にかかる力の状態が変化したのではないかと思います。
体のゆがみ、姿勢が、歩行時の膝の痛みにこれほど関係するのだと実感し、今後の施術にもこの視点を活かしていきたいと思っています。
〈二つ目の事例〉
二つ目は、以前に発表した私の足の指の変形改善についてのその後です。以前、私は次のような事例報告をしました。
自身の左親指が少ししびれる症状があり、あまり気には止めていなかったものの、同僚が外反母趾で指が痛いので治療をしていると聞いて、
さて、自分の足の親指は、と意識を向けてみると、左の足の親指は第一関節から左に曲がり、右の親指は第二関節から右に曲がっている事に気づきました。
普段もお風呂に入るときは足の裏を引っ張っていたのにこの変化に気づいていない自分に愕然とした事を憶えています。それから3カ月。
朝の数分と夜にお風呂に入っているときに両足の指を整膚しました。八風と各指を丁寧に数回ずつ引っ張り、親指は第二関節の周り全体を二指提法で、
タコのように表皮が硬化していた第一関節の外側は擠皮法で柔らかくなるように思いを込めて耕しました。3カ月経つと太くなっていた足の各指はスリムになり、
右の親指は全体にかなり真っすぐになり、左の親指の痛みはいつの間にか消えていました。ただし、
左の親指の第一関節の曲がりは少し改善したもののまだまだ時間がかかるのではないかと思っています。
この後も、夜お風呂に入った時だけ数分両足の指を整膚していましたが、ある時、タコのように表皮が硬化していた親指第一関節の外側が白くなり、
角質化した部分がぽろりと剥がれ落ちました。写真のように、第一関節からの変形も小さくなり、整膚を続けることで外反母趾も改善することが実証出来たと思います。
看護師・整膚師 整膚美容学博士 三浦 あけみ




保健師・整膚師 日本整膚医学博士 松本 弘子



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